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『Good Luck』

Good Luck
  Good Luck
  (2004/06/22)
  
     アレックス・ロビラ、フェルナンド・トリアス・デ・ペス 他
  

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== 読了日 2012年04月15日 ==

4月の良く晴れた休日の午後に、近所の小さな図書館の閲覧室で、一息に読み切りました。

ひょんなことから、この本を読むことになりました。

自分が読んだ本の中に、会社で自分が大切に思っている人の支えになるかもと思った本があれば、
「この本、読んでみたら。」と、おせっかいにも進めています。
(自分が大切に思っている人=ほとんどが若い方で、これから成長していこうと頑張ってる人)

そんな中で、会社の若手女性社員に、「しあわせ読書のすすめ」という本を紹介し、お貸ししていました。
職場で、日々頑張っている彼女に、自分を見失わないでほしいとの”老婆心”から、進めました。
「しあわせ読書のすすめ」は、いろんな立場にある女性の悩みや不安な心に、
そっと手を添えて支えてくれそうな本が紹介してあるものです。

本をお貸しして、一週間ぐらいした日の昼休み、食後の散歩をして戻ってみたら、
自分の机の上に、見慣れないカワイイ包みが置かれていました。
思わず、相好を崩してしまいました。
”誰かからの素敵な贈り物”と直感したからです。

中身は、先日お貸しした本と、この本を読んだ感想文が入っていました。
そして、もう一冊本が入っていました。
その本が、この「Good Luck」でした。
感想文は、直筆でした。それ自体が、とても新鮮でしたし、読んだ本の中に、
彼女の心に留まる内容があったようなので、少々嬉しくなりました。
その”感想文”の最後に、私にこの本を読んでみてくださいと書かれていました。

この「Good Luck」は、その女性社員が14歳の誕生日に、友人からプレゼントされたものだそうです。
その本の内容に感動しただけでなく、自分のことを思って、本をプレゼントしてくれた友人の
相手を思いやる心に強く打たれ、自分もそういう人間になりたいと思ったそうです。
そういった、”人々の思い”に包まれて、この本が、私のところにやってきました。 
 
話のテーマは、
  「運と幸運」の違いは何か?
  「幸運」を手にするために、どう生きていくことが大切か?に気づくことです。

本の内容は、次のような構成でしたす。
再会した2人の男がいた。一人は成功し、一人は人生に行き詰っていた。
成功した男は、もう一人の男に、自分を成功に導いた”寓話”を話して聞かせる。
その”寓話”は、幸せになれる魔法のクローバーを探す二人の騎士の話です。

その2人の騎士の行動の差から、「幸運」を手にする大切な考え方や行動が何かを伝えようとしています。

「幸運」は、自らが”下ごしらえ”をしている者のところにやってくる。
運を期待してさまよっているだけの者には、幸運はやってこない。
幸運が訪れないのは、自らが”下ごしらえ”をしていないからだ。
常に謙虚に周りの意見に耳を傾け、正直に、疑わず、今自分にできることを、
先延ばしせずやり切り続ける者のところに、幸運はやってくる。
誰のところにも、同じように運がめぐってきている、
それを確実に活かし、自分の手で「幸運」を作り出せるかは、
日々準備=”下ごしらえ”をしているかどうかで決まる。
これが、話の主旨でした。
 
話の中に出てきた大切な言葉と感じたことを書い置いてみました。

・「誰もが幸運を手にしたがるが、自ら追い求めるのはほんのひとにぎり。」
 いざ、幸せになれる魔法のクローバーを探しに行こうとしたとき、その困難さの為、多くの者がしり込みをしてしまう。
 「宝くじ当たらないかな」と言いながら”運”が自分に舞い降りるを待っているだけの
 愚人が多く、自ら目標を持ち行動する人が如何に少ないかを言っています。

 ここでは、「幸運」という言葉ですが、他の”なにか大切なもの”についても同様だと感じました。
 例えば、「愛(恋愛だけでなく)」、「友人」、「信頼」、「絆」などに関して、自分から踏み出し、
 行動できている人は少ないと思います。
 なぜだろう?手間だから?それともそれを手に入れる方法を知らないからか?
 いや、きっとその両方だろうと思いますが、
 この本では、そういったことは、そんなに複雑なことでないことを教えてくれています。

・「なにか新しいものを手にするには、新しいことを自らしなくてはならぬ。」(P38)
 (幸せになれる魔法のクローバーは)土のせいで育たぬのだから、土を替えることだ」
 
自らが、何もせず”何か新しいことが起こることを多くに人が期待しています。
 この言葉は、自らを鼓舞することの大切さ、勇気を少しばかり持つことを後押ししてくれます

 同じような意味の言葉を20世紀最高の科学者アインシュタインは、
 「同じやり方をして、違う結果を得ようとするなんて、気が狂っているとしか思えない」といっています。
 科学者的見地からの言葉かもしれませんが、我々の日常行動に反映できる言葉だと思っています。


「幸運が訪れないからには、訪れないだけの理由がある。 
      幸運をつかむためには、自ら下ごしらえする必要がある。」

 「幸福」を得るために、準備しておくこととはなにか?
 この寓話ではクローバーが生えてくる土を”下ごしらえ”と表現しています。
 
 人生において”下ごしらえ”とは何か?
 日々の自分の生き方そのものに目を向け、自分が目指すもののために、
 なにができるかを考え、それを地道に準備しておくことだろうと思います。
 それが何なのかは、人により目指す「幸福」により違いがあるでしょう。
 もし共通部分があるとするなら、「心」の持ち方かもしれませんね。
 障害や苦難に簡単に”折れない心”を持っておくこと。
 自らをおとしめることなく”自己肯定感”をしっかり持っていることなどが、
 下ごしらえをする心には、必要だと感じました。

「欲するばかりでは幸運は手にはいらない。
  幸運をよびこむひとつのカギは、人に手をさしのべられる広い心」
 森に住む水の女神の困りごとを解決することを、自分のことより優先したことで、
 道が開けていくという話となっている。
 実生活で、自分のことより他人の困り事を優先することは、奇特な人と扱われる。
 仕事では、各人の役割が決まっているから、余計に難しいと感じてしまう。

 だから、あまり大きなことを考えなくていいと思います。
 会議室の場所がわからなくて困っている人を見かけたら一声かけるとか、
 自分ができる些細なことから、周りに手を差し伸べることから始めたらいいと思います。

・「下ごしらえを先延ばしにしてしまえば、幸運は絶対に訪れてはくれない。
  
どんなに大変でも、今日できることは今日してしまうこと。」

 この言葉は、「幸運」だけの為でなく、人生を快活に生きるための不文律のようなものですね。

 似たような言葉が、確か「生物と無生物のあいだ」という本の中にもありました。(福岡伸一著)
 「チャンスは、準備された心に降り注ぐ」というものです。
 どちらも、日々の心の持ち方、生き方が、将来を確実に変えると言っています。
 先延ばしにせず、日々できることを積み重ねている者のところにしか「幸運」は、やってこない。
 これは、我々人間と神との約束事の様にも思えます。


「自分の知っていることがすべてとは限らない。
  
幸運をつかむには、あらゆる可能性に目を向けなくてはならない。」

 
一人の騎士は、
しあわせのクロバーのために、「足りないものは他にないか」を、石の母ストーンに尋ねる。
 自らに”謙虚さ”を持たなければ、本当に必要なものは得られないということ。

 自分が知っていることで、全てだと思うことはないが、今以上、他者の声に耳を傾けようとしない傾向は、
 目標が遠いものや、自分の努力では手が届きそうにないもに出くわした時にあります。
 また、同じようなことを繰り返して行うときも、他者に耳を傾けません。慢心、自信過剰、うぬぼれといった
 自分の心を開かない状態にしているんだと思います。
 
 この一節を読んで、頭に浮かんだのは、孔子の言葉です。
 (話が、おやじ臭くなってしまって申し訳ないですが)

 「耳順」という言葉です。
   人の言うことに、心から耳を傾けることだそうです。自分勝手な考え方を卒業し、
   バランスの取れた質の高い考えに到達するためには、”人の言うことに耳を傾けるべきということです。
   この言葉は、孔子の”論語”の中に出てくるものだそうです。
    「子曰く、吾れ
    十有五にして学に志す。
    三十にして立つ。
    四十にして惑わず。
    五十にして天命を知る。
    六十にして耳順がう。
    七十にして心の欲する所に従って矩を越えず踰えず」


・「偶然しか信じぬ者は、下ごしらえをする者を笑う。
  下ごしらえする者は、なにも気にしなくていい。
 地道に下ごしらえをし、幸運を手に入れる準備をしているものを、”笑う者”がいる。
 彼らは、いつか自分に”運”が訪れると考えているから。
 下準備をしているものは、やがてそれが自信と確信に変わっていくため、周りの笑い声が気にならなくなっていく。

 メーテルリンクの「青い鳥」という話が、頭に浮かんできます。
 現代社会においても、「青い鳥症候群」といわれる現象がありますが、この”偶然しか信じぬ者”と
 共通している部分があります。 ”何か今よりいいものが、どこかにあるに違いない” と、
 深い森の中をさまよっているようです。「青い鳥」は、探し求めてもいないとわかっていても、
 誰かがそれを手に入れると、その人の”下ごしらえ”を知らず、”運”が良かったんだと思います。
 この『Good Luck』の中の寓話を理解していない限り、他者を常にそういった目でしか評価できない。
 一方的な、勘違い人間になってしまいます。人の成功(幸運)には、人知れす、その人の”下ごしらえ”が
 あると知るべきですね。それができれば、人を妬むこともなくて済むと思います。


・幸運の下ごしらえは、自分にしかできない。
  幸運の下ごしらえは、今すぐに始めることができる。


 この言葉は、本に最後に出てきます。読者に一番語りかけたかった言葉だと思います。
 自分にしか、「幸運」を掴み取るための”下ごしらえ”はできない。
 
 実は、私も含め、多くの人は、この事に気が付いているはずです。
 都合のいい”運”がやってくることを、期待して気づかないふりをして過ごしているのだと思います。
 その一時一時は、気楽に時間を消費していくことで、人生を浪費していることも分かっているはずです。
 今の居場所の心地よさゆえに、”決意”を先延ばしにして生きている日に、決別する少しの勇気を!

  ”下ごしらえ”とは何か?
  「幸運」をものにするため、何を”下ごしらえ”していたらいいだろうか?
  前段でも、少し書きましたが、人によって具体的な行動は、異なると思います。
  ある本に、「福」は、人との出会いによってもたらされるとありました。
  確か、”「福」に憑かれた男 人生を豊かに変える3つの習慣”という本だったと思います。
  人に出会うことは、”運”であり、誰にでもやってくることだが、
  その出会いを、活かせる人は、「福」を得ることができるというもの。
  この”出会い”は、新しい人と”出会う”ことだけではなく、既に知っている人との間でも、起こると思います。
  ”心”開き、その”心”を少しずつ成長させている人と、真剣に向き合っていれば、
     ”新しい出会い”がやってくると思います。
  そのための”下ごしらえ”として、素直な心、受け入れる心、学ぶ心、傾聴する心、アサーションできること、
  感動する心、優しいこと、努力する事、折れないこと、続けること、大切にする心、、、
  とたくさん”素材”になるものが あると思います。
  
  あなたは自分の”下ごしらえ”を、なにでしますか?


  この本を、自己啓発本と評価する書評もたくさん目にします。
  ”大人”からは、そう見えるのは、仕方がないことでしょう。
  しかし、本を貸してくれた女性社員が14歳だった時に、彼女にこの本を贈った友人は、どんな人だったんだろうか?
  何を考えていたのだろうか?きっと、人の心を支え、柔らかく心を包む”手”の持ち主だったように思います。
  本を贈ってもらった彼女の心模様を、よく見て、理解できていたんだと思います。
  きっと、14歳の少女が、心を痛め、辛かったことを、察していたのかもしれませんね。
  それを知って、この本を贈れる人を尊敬するし、素敵な人だと思います。 

  14歳で、この本に出会えたことは、「幸運」だったのではないでしょうか。
  そんな本を贈ってくれた人と出会えてことも「幸運」だったと思います。  
  その「幸運」を、受けとるための”下ごしらえ”がその人自身にもできていたのかもしれません。
  受け取ったことは、”偶然”ではないんだと思います。 
  素晴らしい、人達の”思い”に包まれた本だと、改めて思いました。
 
  そして、この本が、私の机の上に置かれているのを見た時の、”直感”は、間違いないものでした。 

  自分が14歳の少年の時に受け取った”贈り物”が何だったかは、到底思い出せませんが、
  この本を”新たな贈り物”として受け取り、
  自分が変わり、生き続ける、地道に努力を積み上げていくことを、
  自らの矜持として生きていきたいと思いました。
 

  以上






テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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