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『利他のすすめ』 ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵

利他のすすめ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵   利他のすすめ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵
   (2011/04/22)
   大山泰弘

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== 読了日 2012年6月3日 ==

大山氏の考え方と行動には、敬意を払いたくなります。
人が幸せであることは、どういうことなのかを、実によく認識できるお話です。
大山さんが、ある住職さんから頂いた言葉にすべてが表わされていると思います。
 
「人間の幸せは、ものやお金ではありません。
人間の究極の幸せは次の四つです。
人に愛されること、
人にほめられること、
人の役に立つこと、
そひて、人から必要とされること。
愛されること以外の三つの幸せは、働くことによって得られます。
障害をもつ人たちが働こうとするのは、
本当の幸せを求める人間の証なのです」

この言葉には、深く感銘を受けると同時に、
なにか、腹に落ちた気持ちになります。

大山さんは、その愛までも仕事で得られると思うと言われています。

この障害者雇用を通じて大山さんが学ばれたといわれている
次の言葉も、深みを感じます。
「人のせいにしないから、自分が磨かれる」
「本気で相手のためを思う。それが強い絆を生む」
「自分を去れば、強く生きられる」
「迷った時こそ、人のために動く」
「利他の積み重ねが、幸せな自分をつくる」
なんという素晴らしい気付きなんだろう。
私の琴線に触れたのは、
「自分を去れば、強く生きられる」という言葉です。
常に、自分を変えたいと思いつつも、今の自分から離れられない自分が存在していると感じています。
こういう迷った時こそ、他者のため動けば、何かが見えてくるのかなと思います。

工場の作業工程を一緒にみて、「君が来てくれないと、こんなに困るんだよ」と先輩が教えるシーンも素晴らしい。
私の勤める会社は、組織が大きく一人一人がいないと、
会社の明日の命運が左右されるといった実感が湧き難い状況です。
一人一人の仕事の重要性=自己肯定感の向上のための工夫を職場で考えなくてはと思いました。

障害者雇用を通じて、
他人を変えることはできません。
しかし、私たちは自分を変えることはできます。
そして、自分が変われば、相手も変わり始めます。
この普遍的な真実を、私は知的障害者に教わったのです。

これは、ウイリアム・ジェームス博士の言葉と全く共通です。
大山氏は、これを自身の職業人生から得ておられ、素晴らしいと感じます。

ウイリアム・ジェームス博士の言葉
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる。
(運命が変われば、人生が変わる)

人に悩みを相談された時
「まずは、そばにいる人に親切にしてごらん。
そばにいる人に喜んでもらえるように動いてごらん」と応えている。
そばにいるひとの役に立つ。それが、生きる原点。
人の役に立つことで、個性が生まれる。

今の若い人は、かわいそうだと思うことがあります。
まだ社会に出て働いた経験もないうちから、
「個性を大事にしなさい」「個性的でありなさい」と言われて育つからです。
それで、「自分探し」をしてみたり、ことさら人と違ったことをしてみたりする。
こんな姿が、時に苦しげに見えることがあります。
人のために努力を積み重ね、技術が磨かれ、仕事が上達し、周りから大切にされる存在になります。
それが、「個性」と呼ばれるようになる。

一隅を照らす。
この言葉にも感銘しました。意味も初めてしっかり知りました。
「一隅を照らす存在となる。」=「今いるところで、光り輝く存在になる」ということだと思います。
自分の役割、足元、責任をしっかり見据えて、輝く!

この言葉は最澄の言葉からだそうです。
「山家学生式」に
国宝とは何物ぞ
宝とは道心なり
道心ある人を名づけて国宝と為す
故に古人の言わく
径寸十枚是れ国宝に非ず
一隅を照らす
此れ則ち国宝なり

と記されているそうです。
これを踏まえて東洋思想家の安岡正篤さんがこう書かれています。
賢は賢なりに、
愚は愚なりに、
一つのことを何十年と継続していけば、
必ずものになるものだ。
別に偉い人になる必要はないのではないか。
社会のどこにあってもその立場立場においてなくてはならない人になる。
その仕事を通じて世のため人のために貢献する。
そういう生き方を考えなければならない。
その立場立場においてなくてはならないひとになる、
「一隅を照らす」とは、そのことだ。

自分も今の仕事をして約10年ぐらい。
先日、マネージャーから、仕事をそろそろ変わったらどうかといわれたが、
私は今の仕事が好きなんで、まさに、一隅を照らすことができるまで、
やり切りることが大切だと再認識させられました。


また、マズローの5つの欲求についても触れられています。
その中の5つ目の欲求「自己実現」について、
「私は〇〇になりたい」「私は、夢をかなえたい」と少し方に力が入った方にお目にかかることが増えたと感じる。
「人生はこうじゃないといけない」と思い込んでしまうのは考え物だ。はじめから、「実現すべき自己」がどんなものか、自分の持つ能力や可能性がどんなものか誰にも分からないはず。
大山さんの「自己実現」は、「誰かの役に立ちたい」という「利他の心」に積み重ねとして与えられたものだとよく分かります。

一つ一つが、含蓄のある言葉で、
本当に「良書」だと思います。

大山さんの会社は、日本理化学工業は、「日本で一番大切にしたい会社」で取り上げられていましてので、
内容的には、存じ上げていることでしたが、改めてご本人の言葉で語られているので、心にすんなり入ってきました。
プロフィール

トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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