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『他人事』

他人事 (集英社文庫)  他人事 (集英社文庫)
  (2010/08/20)
  平山 夢明

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==読了日 2012年6月24日 ==

この作家さんの作品は、初めて読みます。
作者紹介を読むとミステリー、推理小説を書かれる人のようです。
しかしながら、収録されている14の短編は、ホラーといった感じです。
さらにいえば、誰も救われない結末が待っています。

どことなく、小川洋子さんの「夜明けの縁をさ迷う人々」の短編集と共通のものを感じてしまいました。
ただ、やはりこの平山夢明さんのお話の方が、描写も過激な部分もあり、登場人物のほとんどが、
心が病んでるか、壊れているか状態です。
そんなクズのような人間が何をしているのか、あるいは何をされているのかをリアルに描います。
そんな奇妙で受け入れがたい現実が、もっと大きな我々の暮らしている現実世界の一部を形作っているも、
忘れるんじゃないぞといっている気がします。

あなたや、あなたの周りにそんな人が、今もすれ違っていったかもしれませんね。

収録作品にいくつかについて
「他人事」
 事故で車から脱出できなかった人と居合わせた自殺志願者のすれ違いを”他人事”として表現している。

「倅解体」
 家庭内暴力を振るう倅を殺そうと、電動ノコギリを注文する父親、意を決して息子の部屋に入ってみたら、
 どんでん返しの結末が待っていた。

「定年忌」
 定年を迎えた人間に、それまでの恨みつらみを暴力を使って晴らすものです。
 ここでは、暴力で鬱積した部下の気持ちを具現化していますが、
 多くの社員(部下)の潜在意識には、こういった感情が渦巻いているのかな?上司の立場として大いに不安。

「伝書猫」の話は、映画”サイコ”の結末を思わせるもで、面白かったです。

普段、こういったジャンルの本は読みませんが、リサイクルショップでたまたま手に取って読むことになりました。
いつもは、頑張る人達の心の再生物語が好きで読んでいます。
どうしようもない人や世界に住む住人の存在を覚えておかなくてはならないと思いました。


しかし、どうやて、こんなお話を思いつくのだろうか?思いつくのか?
物語を創る手順とか手法というものが存在するのか?と思ってします。
それほどに、ある意味”常軌を逸した”お話ぞろいです。

以上

テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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