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『男のための自分探し』

男のための自分探し   男のための自分探し
   (2008/08/04)
   伊藤 健太郎

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話のしょっぱなから男の精子は卵子に比べ大量生産され、価値がないとある。
そのため、ひたすら男の行動は卵子を目指していくために帰結するという。
体の部分からの説明アプローチに、いきなり大いに納得してしまいました

そうそう、自分が未だに若い女性に目が行き仲良くなりたいと思うのは、
そういうことなんだ、納得納得という感じで読み進んでいきました。
「男とはそうなんよ!」


言葉の定義として、一般的な幸せとは「ほんわか気分」のことであると著者は書いています。

それは結婚によってもたらされる。
しかし結婚による幸せ気分は4年間しか続かないそうです。
人間の子供は一人で生きていけるようになるまで、4年ぐらいかかるので、
両親が協力して育てないといけない。
そのため4年間は「ほんわか気分」の幸せが続くように人間がつくられているという考えです。

結婚して20年、確かに言われてみれば、その通りと思います。
お若い方には、考えられないとショックかもしれませんね。

男の体は、自分の血筋を保つ(遺伝子を残す)のにプラスになることを、
「気持ちいい」と思うようにできているという記述も、「同胞よ、よくぞ言ってくれた。その通りだ!」と思います。

お金や物を手に入れることや競争に勝つことなどにそれが現れている。
若い女の子に「かっこいいですね」と言われたいというのもその一部だと納得しちゃう。
”ハーレム建設”に役立つものばかりを得ようとするというのが男の行動原理だということです。

ところが、 だんだんページを捲っていくと、

これらの本能的な欲求を満たしていくことで、幸せになれるのは、「私の体」であって
肝心の「私」が幸せになることとは違うのでは問いかけてきます。

そして、話の内容が哲学的になってきました。
自分自身は、結構思索的な人間なので、興味を持って読み進むことができました。

タイトルにある「自分探し」について次のように記述しています。
「感情のまま、好きに生きるのが、自由ではない」と気づいた人が、「自分探し」を始める。
自由とは「自分の望み通りの生き方ができる」ことだというキケロの言葉を引用しています。

「自分の望みどおりに生きている人」とは誰でしょうか?
それは、「自分が辿る人生の道を深く考え、先々までその見通しを付けている人」だけなのです。
自分がどこに向かっているかを深く考え目的地をはっきりさせて、
自分が本当に望んでいる道を歩んでいる人こそが自由な人でしょう。
大切なことは「やりたいこと」をやることではなく、
「やるべきこと」を知って、進むべき方向を見定めることです。

かなり説教くさくて哲学的ですが、ここまで真剣に自分の思索を進めれる人は自分の周りにもいないなあ。

本心から望んでいるのではない、偽りの目標ばかり追い求めていることに気付いた人が、
「私の人生は、こんなはずではない」「私の求めるべきことが、ほかにあるはずだ」と自分探しを始めるのです。
自分探し」「は真の自由探しです。

相当に哲学的になってきました。本の前半部分からは想像できなかった展開です。
一般的に「自分探し」という言葉を聴くと、
自分にふさわしい仕事を見つけたり、趣味を探したり伴侶を求めたりといった
自分に合う「周り」を求めていくような感じがします。
ここでは、自分の内面にある自分自身の役割や重要感を肯定的に捉えて、
自分の価値を見出そうととしていると感じました。

そこで登場する考え方がハイデッガーの思想です。(実存主義)

人間はいつ、真剣に自己の存在の意味を考え、
自分で自分の人生を決断する、「本当の自分」になるのでしょうか?
それは「死」を見つめた時だとハイデッガーは主張している。

自分探しは、必ず「死」の問題にぶつかる。
「死は、今すぐではない」と思うのは、「私は死なない」と考えるのと同じで、大いなる錯覚です。

パスカルは、
あと一週間の命となった時に、しなくてはならないことこそが、
80年100年の人生すべてを懸けなければならないことであり、人生の目的だといっています。

あと一週間後に死が迫った時でも、「これをしなければ」と思うことが、自分が本当に望んでいることです。
死を前にしたら何の価値もなくなってしまうものは、最初から意味のないものだったのです。

いくつかの死を意識して自分を見つめることを後押しする言葉がありましたが、強く印象に残った言葉は、
人生のたそがれに夢から覚めたとき、何が大事で、何が大事でなかったのか、はっきりします。
という言葉でした。

この言葉を読んで、「死ぬときに後悔すること25」:大津秀一 という本を思い出しました。
人は、後悔をしてしまう人生を送ってしまう。

そんな大いなる特性を持った動物なんだ。

早くそれを自覚し、覚醒して生きなくてはと感じました。

パスカルは、「あと一週間の生命しかないもののように行動しようと警告したといいます。

既に、この本を読んで、哲学的な思索を巡らしていること自体が、自分探しの旅をしていることであり、
著者の狙いでもあると思い至りました。


テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

tag : 自分探し

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トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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