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正直に語る100の講義




この100の講義というのは、シリーズになっていますね。
「常識にとらわれない100の講義」とか、「思考を育てる100の講義」など。
様々な時事問題とか、日常の出来ごとに対する著者の考えがシニカルに書かれています。
多くの場合、多くの人の一般的思考や言動を否定的に捉えて自論を述べている。
否定的というよりもむしろ懐疑的に捉えているという感じかもしれない。

テーマ『何を読んだらよいのかと人に聞くような人間は、本を読むな。』
僕は、本を読むことの価値の八十パーセントくらいは、どの本を手に取るか、ということにかかっていると感じている。
つまり、自分が何を読みたいか、ということに自分で応えることが、読書をする価値のほとんどだと思うのだ。
従って、それが分からないなら、読んでも大半の価値を得られない、無駄が多すぎると、言うこと。

この考えには、私も80パーセント同意できる。一歩で、人からどんな本を読んだらいいですか聞かれたら、
嬉しくなって、いろいろアドバイスしてしまう。しかし、それでは、本人のためになってないということですね。
よく、会社の若手社員に本をプレゼントしたり、貸したりするが、読後の感想や心境の変化、琴線に触れたかを
フィードバックしてくれる人も、皆無に近い。
自分で自分が読む本を決めることが、読書だということですね。

ようするに何かをするときの価値の大半は、目標を捉える初動の判断にある。
どこに目を向けるのか、という「着眼」だ。ここに、人の思考、発想、能力といったものの大半がある。
これを人に委ねる行為は、人間性を半分失っているのに等しい。

かなり厳しい指摘だが、自分のやることを、他人に委ねるな!という考え方をしようということですね。

(2016年、48冊目)

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『五分後の世界』を読んで



著者自身が、最高傑作と語る小説です。
五分後の世界に迷い込んだ主人公が、戦士として生きていく。
大胆な想像で未来の日本を、そこで生きている日本人を描いている。

第2次世界大戦で日本が降伏しなかったら、どうなっていたのかが、
話の原点となっています。生き延びた日本人はわずか数十万になり、
地下都市を作り、国家を樹立している。日本を守る”戦士”たちが尊敬される社会です。
主人公は、現代の日本社会では、どちらかといえばはじき出された立場で生きている存在。
物語の最後で、彼は”五分後の世界”で、戦士として生きることを決意します。
”五分後の世界”で初めて自尊心を満たされ、存在を確信できたのだと感じました。

戦闘シーンは、村上龍らしい凄くリアルな描写です。
様々な資料を基に描かれています。当然、私もその現実を経験したことはありませんが、
そのシーンを読み進んでいるときは、やはり心臓の鼓動が早くなる気がします。
かつては、「コインロッカーベービーズ」などの暴力的な描写シーンに、
辟易としたものですが、慣れたせいなのか?年をとったせいなのかな?

おわり
(2016年に読んだ34冊目でした)

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『日本の敵 よみがえる民族主義に備えよ』


2016年15冊目です。
同じタイトルの櫻井よしこの本を読んだことがあるが、全くレベルの違う内容だった。
著者の宮家氏は、外務省官僚で諸外国相手に交際的交渉の実務に当たっていた人間だ。
視点の高さと幅広い知識と専門性をうかがわせる内容です。
専門性ついては、こちらの理解が十分追いつけないところもあります。
少なくとも櫻井よしこ氏の本よりも客観性が高いと感じました。
関係国の考え方や行動原理を正確に理解した上で、
日本が求めるべき普遍的価値はなんであるかを見誤らずに対処していくことが柱となる考え方です。
そしてもう一つリスクを取れる気になる事だ。
危険リスクあるが英断を下すとか、あるいは一か八かでチャレンジすることはこれは違う。

おわり

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『おしゃれと無縁に生きる』


2015年の57冊目です。

村上龍の有料メールマガジンの記事をまとめたエッセイ的な本です。
彼の小説の過激さとエッセイの内容には、いつもギャップがあります。
現実をシニカルに洞察していると言えるかもしれない。
彼の最近のキーワードは「死なないこと」だ。
現在の日本において、若者にとって「死なないこと」、それがすべてだと。
諦念の境地からの彼の呟きのようにも聞こえる。
また彼は、お金で幸福は買えるかというテーマの中で、こう書いている。
「世界中が敵に回っても、あの人だけはわたしを理解し、
わたしの側に立ってくれるだろう」というような信頼は、金銭からは生まれようがない。
青二才の青年が口にすると、心細い叫びにしか聞こえないが、
あの「コインロッカー・ベイビーズ」を書いた村上龍が、
今、言っているということに、肚落ち感があります。

おわり

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『逃げる中高年、欲望のない若者たち』


2015年の31冊目です。

欲望が無く怒らない若者に対し、手厳しかった村上龍も、
うつや引きこもりや自殺するよりも、閉塞的で希望は無い草食的生き方の方がましだと書いている。
彼自身が年を取って丸くなったことが理由でなく、考える優先順位が変わっただけだとしている。
そうは言っても、これからの時代に、若者が期待が持てないことに対しての諦念が強く感じられる。

逃げる中高年といわれると、自分を名指しされたようで後ろめたさを感じるのは、人生逃げ腰になっている証拠かな?
私自身は、彼の相変わらずシニカルな見方が嫌いではない。
いろんなことを包含するような表現より、事の核心にある事を抉り出そうとする考えや表現に共感を覚えます。
私自身の中を抉り出すことはできないが、今までいろんなことが、”包む込まれたまま”同一に論じてきた気がします。
彼の主張には、若者は、”こう生きてほしい”といった具体的な要望はありません。
人生、単線的な聞き方以外にも多くの複線的な生き方があることを、「13歳のハローワーク」の新刊で紹介している。
多くの若者の生き方やあり様が画一的で、個性を失っていること、
言い換えれば輝く原石が見当たらないという嘆きのように思えます。

おわり

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プロフィール

トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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