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『食堂かたつむり』

食堂かたつむり食堂かたつむり
(2008/01/10)
小川 糸

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         =2011年2月26日読了=

料理に関する緻密な表現が、ふんだんに出てきますが、食通でない私には、その素敵さが十分わからず残念です。大人なんだから、いくつかの料理については含蓄を身に着けておくべきかなと感じました。
この本の中で、私が一番気に入って文章は、次の文章です。

人は、いつも澄んだ気持ちでなんかいられない、と思う。
みんな、濁り具合の程度の差こそあれ、心の中を満たしているのは泥水だ。どこかの国のお姫様にだって、本当に憶測だけれど人には言えない汚い言葉がよぎる瞬間があるだろうし、牢獄で一生を過ごす死刑囚にだって、顕微鏡で何倍にも拡大しなきゃわからなくても、光に当たればキラッと輝く、宝石欠片は存在すると思う。
だから私はその泥水をきれいに保つため、なるべく静かにしていようと決めた。
水の中で魚が動き回れば濁った泥水になってしまうけど、心を穏やかにしていれば、やがて泥は下に沈み、上の方はきれいな水になる。私は、きれいな水でいたかった。

この文章は、人の心の有り様を、上手く表現していると思いました。確かに、心の中に泥水に相当する”邪悪な考え”(そこまでいかなくとも、いけない妄想など)が、あるのは確かだと思う。「静かにしている」ということが、具体的にどんなことや状態なのかは、本文中には書かれていないと思います。それは、一人一人が感覚的にわかっていることじゃないかと思います。「静かにしている」ためには、”本読む”こと、音楽聞くこと、、、というように自分のお気に入りの時間と空間に、自分を置くことだろうと思います。 少なくとも、自分で自分の心の泥水を掻き回さないように、”呼吸を整えて”生きるようにしたいです。
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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

tag : 食堂かたつむり 料理 泥水 汚い言葉 濁った泥水 牢獄 宝石 欠片

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トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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