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『飛龍天に在り―航空母艦「飛龍」の生涯』

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飛龍天に在り―航空母艦「飛龍」の生涯
(1994/12)
碇 義朗

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この本を読むきっかけは、昼休みの読書でした。
いつも昼食後に、社内を20分ほどWalkingしたあと、クールダウンを兼ねて階段の踊り場で読書をしています。
ある日その場をたまたま通りかかった隣のチームの幹部社員さんに、
「また本読んでるんですね。今度読んでみてほしい本があるので持ってきます]と声を掛けてもらいました。

実は以前にもその方からは、サイモン・シネック「WHYから始めよ!」を頂戴し読ましてもらっていました。

今回の『飛龍天に在り』をお借りする際に「私の人生に影響を与え、バイブル的な本です」と言われていました。

さてこの本の内容です。
第二次世界大戦時に日本海軍第二航空戦隊の旗艦となった航空母艦「飛龍」の誕生から、
ミッドウエイ海戦で沈むまでの艦の歴史とそこに関わる人々の生きざまが記されています。
丹念に史料や関係者の話を集めた戦争史実でもあります。

戦争という特別な状況ということを割り引いても、海軍で織りなされる人間模様に、
心を動かされることは、罪なことだろうか?

上官と部下の信頼関係、一人一人の強い責任感、国家の将来を憂う心、、、、

自分一人の怠慢や甘えが国家の進運に関わると皆が考えていた時代だと痛感させられます。
命を賭す生き方故に、心に重く伝わってきます。

中でも印象に残ったのは、「飛龍」を旗艦とする第二航空戦隊司令官、山口多聞少将です。
意志強固で攻撃精神旺盛な提督であるとともに見識の高い大戦略家と評されています。
リーダーたる資質の持ち主がいたことに感銘すると同時に、
彼がプリンストン大学への留学や武官としてアメリカ駐在を経験したことが、
大局的な視点で、日本や戦争を柔軟に捉える能力を身に着けさせたのだと思いました。

太平洋戦争といえばすぐに神国日本、鬼畜米英といった島国思想を思い出させますが、
開戦までは大局的判断力ができる人材を育成することが行われていたんだと感じました。

読了して思ったことは、ミッドウェイ開戦で司令官が南雲中将でなく山口多聞少将だったら
どうなっただろう?ということです。

一局面での勝利を得れたのでは?ということよりも、
数多の若者を早死にさせることはなかったのにと思ってしまいます。
しかし戦争なので、相手にも同じような人間模様があり何とも言えませんね。

南雲司令官の優柔不断さが、この海戦での敗因の一つと書かれています。
大局的に見て、国力、技術力、国際情勢から日本の戦勝はありえませんでしたが、
現場でのリーダーの判断の誤りが、犠牲や悲しみを増やしてしまうことに間違いはありません。

戦闘状況の悲惨な描写も若干あるが、十分抑制されているので、
若い方も、史実として読むこともできると思います。

おわり

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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