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知の逆転 (NHK出版新書 395)

知の逆転 (NHK出版新書 395)   知の逆転 (NHK出版新書 395)
   (2012/12/06)
   ジャレド・ダイアモンド、ノーム・チョムスキー 他

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いつも行く本屋のベスト10コーナーに置いてあり、
表紙もオレンジ色と新書にしては目立つ色使いだったので手にしました。

元NHKディレクターでサイエンスライターの吉成真由美さんが、
世界的に著名な科学者へインタビューを行った内容をまとめたものです。
6人の著名な科学者、言い換えれば現代の知性たちが、
現代における様々な問題に「本質的」あるいは「普遍的」な考え方を示しています。

全体を読んで感じたことは、
私たちが日ごろ深く考えずに接している事柄にも(例えば;インターネットは優れた集合知か、
集合愚か?)理論的で合理的な思考がなされているということです。

頭脳明晰な人たちというよりも”知の巨人”たちという名がふさわしいと思います。
人間は考える動物であり、この世界のほとんどのことについて、
考えを深めて本質に近づけると言っているようです。


脳神経学者オリバー・サックスは、人間の能力は、遺伝子と教育や環境の影響を切り分けられないと言っています。
自分の子供の教育を振り返ってみると、
上手くいかない時は、環境や遺伝子のせいだと考えたりするので共感できる気がします。
ちょっと都合よく解釈しすぎかもしれませんね。

DNA二重らせん構造の発見でノーベル生理学・医学賞を受賞したジェームズ・ワトソンは、
人それぞれに成長スピードが違う。
自分が将来何に向いているのか何ができるのかを判断するのは、もっと早くていいと言っています。
現代は、人は皆同じでどの花も同じ花が咲くんだという誤った認識で長期間教育をし過ぎるとも言っています。
確かに、昨今は自分探しとかいって、自分を決められない状態を長く続ける人が増えているとのこと。
人には違いがあり、適用できる事に差があるという前提で、
必要な能力を身に着ける生き方が必要とされている時代なのかもしれない。
大量生産社会を支えるための均一な人間の大量生産に対するニーズは、
下がってきているという側面もあると感じます。

しかし、彼らのように事の本質に近づくために思考を深めていくことの目的はなんだろう?
人類の幸福の実現か?人類が生き延びるための指針を得るためか?
日々それなりに考えもせず暮らしているのは愚鈍な生き方なのか?
本編で、マービン・ミンスキーは「科学の叡智はいつも個人知能によってもたらされる」と語っています。
偉大な進歩は、偉大な個人の知能によって起こる。(ダーウイン進化論、アインシュタイン相対性理論など)
すなわち、多くの集合愚よりも優れた知能の持ち主たちの革新的な発見や理論が人類を発展させるというものです。
本編に登場する6人のような”知の巨人”たちによって私たちは導かれていくのかもしれませんね。
幸い現代には、彼らの考えを広く伝える仕組みは整っているので。

おわり

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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