『嫌われる勇気』―――自己啓発の源流「アドラー」の教え


2016年、25冊目です。
他人の課題と自分の課題を分けて生きよ!
他人の課題について行動するということは、他人の望む人生を生きているに過ぎないという辛辣な考え方です。

今はやりのアドラー心理学の考え方を、若者と哲人の会話仕立てで紹介しています。
この会話形式は、古代ギリシャ哲学の王道だそうです。

自分の課題と「他人の課題」を切りわけ、「他人の課題」に干渉しない生き方を基本に置いています。
このように訊けば、自分は自分、他人は他人といった、無機質な人間関係を想像してしまいます。
でも、一方で、「相手に勇気を与える」ことの重要さも説いています。
相手に何が課題であるかを示し、それを実行するかどうかは相手の課題であって、
自分ではコントロールできないが、その課題に踏み込むために、相手を勇気づけることが自分のするべきことだというわけです。
エンカレッジするという言葉は、私も昔から好きだったし、
この考えは、会社組織などでは、ある程度許容されるものだと思います。
しかし、親子関係や教育の現場では、なかなか実践は難しいでしょう。
実際、この本の第2弾として「幸せになる勇気」とい本が出版されていて、
アドラー心理学の教えを学校教師として実践した若者が、学級崩壊に直面し、
教えを説いた哲人に迫るというシーンから始まります。

本書では、まず「全ての悩みは、対人関係の悩みである」としています。
他者から嫌われ、対人関係の中で傷つくことを過剰に怖れていると。
また、「承認欲求は、相手に褒められたいから”よい行動をしようとする”
すなわち”他者の人生をいきることになる」、従ってアドラーは、”承認欲求”も否定しています。
この当たりが、評価が分かれる点かもしれません。
人間は、承認欲求の動物だから、それを上手く満たしていく仕事の仕方を
組織として取り組むべきという考えもあり、そういった本も出版されています。
過剰な承認欲求をどこで止めるかを、見極めることが大切だと思います。
認められたいが高じると、病的な行動に繋がることさえあるので、
「他者の人生」を生きないという決意は必要だと思います。

さらにアドラー心理学の理解を難しくするのが、「共同体感覚」を持つという考えです。
他者は他者といっておきながら、「共同体感覚」という考えが矛盾して見えます。
自己への執着を他者への関心に変えていくというもので、
この「共同体感覚」を持つのに必要な考え方として「他者貢献」「自己受容」「他者信頼」が、
重要と説いています。ここまで書くと、さっぱり分からなくなりますね。
興味がある方は、手に取ってみてください。体系的に理解する必要はないので、
自分の生き方に都合のいい考え方を部分的に切り取って適用すると良いと思います。

私はここ数年行動指針として「自己存在承認を諦観し、利他へ向かう」を掲げていますが、
どこか、部分的に似ているような気もします。

いずれにしても、体系的に全体を理解することは、無理だと思うので、
部分適用するほうが賢いと思います。

おわり

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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