『ふがいない僕は空を見た』


2016年、53冊目です。

読み始めた時は、若い人の今様のSEXに対する軽量な考え方で書かれていて、
私のような年配者の心情に寄り添ってくる言葉や心に問いかけてくるものを感じられませんでした。
しかし、最後の「花粉・受粉」の話まで読み進んでいくうちに、
少しづつ心に少しの時間留まる文節や、考えさせられるシーンや想像力を起動する文章が出てきて、
最後には、何かしら言いようのない”私の心の満たされないところ”に
寄り添ってくる感触を得るに至り、読了しました。
巻末の解説文を読んで、それが何なのかがはっきりするのです。
それは、私が抱える「やっかいなもの」なのです。
誰にも話すことができない、心の中にあるもの。
それは灰色掛かった煙幕の中に、確かに蠢く”恐ろしいもの”や、
”氷のように怜悧なもの”であり、決して温もりを持たない。
また”真新しい薄紙のエッジが引き起こす痛み”のようでもある。
捨て去ろうとしても決して心の中から無くすことができなくて、
今日まで、自分が養い続けた「やっかいなもの」です。
それを捨て去ることは、誰にもできない。
ただただ、ともに息苦しく感じながらも、
生きていくしかないということ。
この本は、すべての文書を使って、それを伝えているのではないだろうか?

(2016年53冊目)

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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トホトホWALKER

Author:トホトホWALKER
性別 男性(家族有)

職業 サラリーマン
居住地 西日本の地方都市

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